タイヤの空気圧は夏と冬で変わる?適正値と走行への影響を解説

タイヤの空気圧は自然に低下しますが、夏と冬の気温変化に影響を受けるのでしょうか?本記事では、気温によるタイヤの空気圧の変化について解説します。空気圧の適正値と確認方法もまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
夏と冬の気温で変化するタイヤの空気圧

タイヤの空気圧は気温の影響を受け、夏の高温期と冬の低温期で変化しています。ここでは、夏と冬の気温によるタイヤの空気圧の変化について解説します。タイヤの空気圧を適正値に保つために、基本的な仕組みを確認しておきましょう。
夏の高温期
夏の高温期には、タイヤの空気圧が上昇しやすくなります。空気には、温度が上がるほど体積が増加する性質があるためです。
真夏の乾燥路面を走行すると、「路面の高温」と「路面とタイヤの摩擦熱」により、タイヤの空気圧が上昇します。気温が10℃上がると、タイヤの空気圧は10kPa程度上昇するとされています。
ただし、一般的なタイヤの車両指定空気圧は200~250kpa程度であり、外気温が10℃上昇しても、タイヤの空気圧全体に与える影響は極端に大きくありません。
冬の低温期
冬の低温期には、タイヤの空気圧が低下しやすくなります。空気には、温度が下がるほど体積が減少する性質があるためです。
真冬の雪道や凍結路面では路面温度が低く、摩擦熱も発生しにくいため、空気圧が上がりにくくなります。気温が10℃下がると、タイヤの空気圧は10kPa程度低下します。
また、タイヤ内部は完全に密閉されているわけではないため、空気圧は停車中でも自然と低下していきます(※)。
※参照元:日本自動車タイヤ協会「1か月にタイヤの空気圧は」(https://www.jatma.or.jp/tyre_psd/othernews07.pdf)
タイヤの空気圧の適正値と確認・点検・調整方法

安全で快適な運転を維持するためには、季節に関係なくタイヤの空気圧を適正値に保つことが重要です。ここでは、車両指定空気圧の確認方法と空気圧の点検・調整方法を詳しく解説します。
夏も冬も車両指定空気圧を基本とする理由
タイヤの空気圧の適正値は、夏も冬も「車両指定空気圧」が基本です。自動車メーカーは、車両のタイヤサイズや最大積載量、走行環境の変化などを考慮して、車両指定空気圧を設定しています。
タイヤの空気圧を適正に保つことで、走行中の安定性や燃費性、乗り心地などを維持しやすくなります。これは、走行に必要な路面とトレッドの接地面積を確保できるためです。
安全で快適な運転を続けられるように、タイヤを定期的に点検し、車両指定空気圧に保ちましょう。
車両指定空気圧の確認方法
車両指定空気圧は、車両の取扱説明書やステッカー(運転席側ドアの内側や給油口)で確認できます。同じタイヤサイズでも、車種によって異なる空気圧が指定されています。これは、車種によって重量や重心、駆動方式などが異なるためです。
また、前輪と後輪で異なる空気圧が指定されている車両もあります。
- FF(前輪駆動)車では、駆動・操舵を担う前輪に負担がかかる
- FR(後輪駆動)車では、駆動力を受ける後輪に負担がかかる
保有する車両の安全性を維持するためには、タイヤの空気圧を正確に確認し、適正値に調整することが重要です。
空気圧の点検・調整方法
日本自動車タイヤ協会では、月1回のタイヤの空気圧点検を推奨しています。
- タイヤの空気圧は、1か月で5%程度自然に減少している
- 積載量が大きく、走行距離が長いほど、空気圧が抜ける割合が大きくなる
※参照元:日本自動車タイヤ協会「1か月にタイヤの空気圧は」(https://www.jatma.or.jp/tyre_psd/othernews07.pdf)
タイヤの空気圧点検には、エアゲージを使います。エアゲージの使用手順は以下の通りです。
- エアバルブのキャップを外す
- エアゲージを密着させて計測する
車両指定空気圧に満たない場合は、エアタンク式や据え置き式の充填機で空気圧を調整します。
- エアタンク式は、持ち運びができる
- 据え置き式は、タイヤ販売店・ガソリンスタンドなどに設置されている
タイヤの空気圧の点検・調整方法については、以下のページに詳しくまとめていますので、併せてご覧ください。

タイヤの空気圧が走行に与える影響

タイヤの空気圧の過不足は見た目だけでは分かりにくいですが、走行中の安全性や快適性、燃費性などに大きく影響します。ここでは、空気圧が走行に与える影響について詳しく確認していきましょう。
空気圧が不足している場合
空気圧が不足したタイヤで走行を続けると、安定性・燃費性の低下やバースト・パンクのリスク、寿命の短縮といった悪影響をもたらします。
- 安定性の低下:ハンドル操作が重くなり、制動距離が延びる
- 燃費性の低下:路面との接地面積が広がり、転がり抵抗が大きくなる
- バースト・パンク:タイヤ内部の発熱や外部からの刺激に弱くなる
- 寿命の短縮:ゴムのたわみと偏摩耗が発生する
空気圧が不足した状態で高速道路を長時間走行すると、タイヤ内部の発熱や外部からの刺激によってタイヤがバーストするリスクが高くなります。悪影響を受けないためにも、タイヤの定期点検が重要です。
空気圧が過多の場合
空気圧が高すぎる状態でも、乗り心地の悪化やグリップ力の低下、寿命の短縮といった悪影響を及ぼします。
- 乗り心地の悪化:ゴムが硬くなり、路面からの衝撃を吸収しづらい
- グリップ力の低下:路面との接地面積が狭くなり、摩擦抵抗が小さくなる
- 寿命の短縮:剛性が高くなり、中央部分が偏摩耗する
空気圧が過多のタイヤでウェット路面や凍結路面を走行すると、スリップしやすくなります。空気圧の不足を防ぐためだけではなく、過多にならないようにするためにも、タイヤの定期点検は欠かさず行いましょう。
タイヤの空気圧に関するよくある質問

タイヤの空気圧を点検・調整する際には、影響を与える原因や空気圧の適正値などに関する疑問を抱くものです。ここでは、タイヤの空気圧に関するよくある質問とその回答を紹介します。
気温以外の要因でタイヤの空気圧は変化しますか?
走行時間や路面状況、タイヤの状態などによっても、タイヤの空気圧は変化します。たとえば、高速道路を長時間走行した場合、一般道路を短時間だけ走行するよりもタイヤ内部の発熱量が多くなるため、一時的に空気圧が高くなります。
また、タイヤのエアバルブの緩みや劣化によって空気が漏れると、少しずつ空気圧が低下します。エアバルブが劣化・破損した場合は、交換が必要です。タイヤのエアバルブについては、以下のページに詳しくまとめていますので、併せてご覧ください。
空気圧を点検する際は、タイヤのゴムやエアバルブの状態も確認しましょう。
空気圧は高めにしたほうが良いですか?
いいえ、基本的には車両指定空気圧が適正値です。
タイヤの空気圧を高めにするメリット・デメリットは、以下の通りです。
| 高めにするメリット | 高めにするデメリット |
| 燃費が良くなる ハンドリングが軽快になる | 偏摩耗で寿命が短くなる 乗り心地が悪くなる 制動距離が延びる 損傷しやすくなる |
タイヤの空気圧を高めにするメリット・デメリットについては、以下のページに詳しくまとめていますので、併せてご覧ください。

タイヤの種類によって空気圧の適正値は異なりますか?
同じ車両であれば、ノーマルタイヤでもスタッドレスタイヤでも、車両指定空気圧が適正値です。
ただし、同じ車両でもインチアップなどで偏平率が変わる場合は、ロードインデックス(タイヤ1本が耐えられる最大荷重を示す数値)を確保するために、指定空気圧より高めに調整するケースもあります。
ロードインデックスについては、以下のページに詳しくまとめていますので、併せてご覧ください。
夏も冬もタイヤの空気圧点検を心がけよう
タイヤの空気圧は、夏と冬の温度変化や走行環境などによって変化します。走行中の安全性や燃費性、タイヤの寿命を維持するためにも、月1回を目安に空気圧を点検し、車両指定空気圧に調整することが重要です。
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