タイヤ交換の持ち込みを依頼するには?料金相場や当日対応可能な店舗を比較

タイヤ交換は車のメンテナンスにおいて重要な作業ですが、自分で購入したタイヤを店舗に持ち込み、交換を依頼したいと考える人も多いようです。しかし、費用の目安がわからなかったり、どのような流れで依頼すればよいのかピンと来ない人もいるのではないでしょうか。
本記事では、持ち込みタイヤ交換の具体的な流れや料金相場、対応店舗について詳しく解説していきます。メリットやデメリットを把握し、疑問点の解消にも役立ててください。
タイヤ交換の持ち込みは依頼できる?

自分で購入したタイヤの持ち込み交換は、店舗によって対応の可否が異なります。インターネットで購入したタイヤや、個人で保管していたタイヤの交換を依頼できますが、持ち込みタイヤ交換では工賃がやや高めになる傾向があるようです。
依頼できる店舗は、具体的には以下の通りです。
- ガソリンスタンド
- ディーラー
- カー用品店
- タイヤ専門店
それぞれの店舗の特徴は、後ほど詳しく解説します。
タイヤ交換を持ち込み依頼する際の流れ
タイヤ交換を依頼する際は、次のような流れで行います。
- タイヤのサイズと仕様を確認し、準備する
- 持ち込み交換が可能か、店舗に確認する
- 予約日時を決定する
- タイヤを持参し、交換作業をしてもらう
- 工賃を支払う
まず、車検証やタイヤ本体に記載されているサイズ表記を確認し、交換するタイヤを準備します。そして、希望する店舗に連絡を入れ、持ち込みタイヤの交換に対応しているか確認しましょう。タイヤやホイールによっては工賃が高額になったり、そもそも受け入れてくれない場合もあったりするので、作業可能かどうかも確認しておきます。
交換依頼は、予約をしておくと安心です。とくに、晩秋から初冬にかけてのスタッドレスタイヤへの交換が高まる時期は混み合う可能性も考えられるので、早めの予約を心掛けます。予約時には、作業にかかる時間の目安も確認しておくとよいでしょう。
予約日時にタイヤを持参し、交換をしてもらいます。作業が完了したら、タイヤの取り付け状態や空気圧を確認し、問題がなければ、工賃を支払って作業は完了です。
持ち込みタイヤ交換のメリット・デメリット
タイヤ交換を持ち込みで依頼する場合、ネット通販や中古品などでタイヤを購入できるため、店頭価格に比べてタイヤの費用が抑えられるというメリットがあります。また、店舗の在庫に縛られることなく、好みのメーカーや性能のタイヤを自由に選択できる点もメリットです。価格だけでなく、走行音の静かさや燃費性能、耐摩耗性など、自分が重視する特徴を持つタイヤを選べる利点があるでしょう。
交換依頼店舗によっては、ネットで購入したタイヤを直送でき、そのまま作業が可能である場合もあります。タイヤを持ち込む手間がかからないので便利ですね。
一方、タイヤ交換を持ち込み依頼すると、タイヤ購入とセットで作業依頼をするよりも工賃が割高になる傾向があります。作業工賃のほかに「持ち込み料」など別途費用が必要になる場合もあるので確認しておきましょう。
また、車種やタイヤサイズによっては作業に対応していない場合もあります。とくに引っ張りタイヤの交換は、走行の安全性の観点などから対応店舗が限られていることが多いので、注意が必要です。以上の点がデメリットといえるでしょう。
工賃の相場や料金の内訳
タイヤ交換を持ち込み依頼した際の、工賃の相場や料金の内訳について見ていきます。タイヤ交換のみ、ホイール付きの場合、バランス調整が必要なときの3パターンを紹介しましょう。
タイヤのみの交換工賃
通常の乗用車におけるタイヤのみの交換工賃は、業種によって以下のような相場になっています。
業者 | 工賃の相場(1本あたり) |
ガソリンスタンド | 約1,000~5,000円 |
ディーラー | 約3,000~8,000円 |
カー用品店 | 約2,000~4,000円 |
タイヤ専門店 | 約2,000~4,000円 |
ホイール付きの交換工賃
ホイール付きの場合は比較的作業が簡単に済むため、タイヤとホイールを分離して行う「組み換え」より料金相場は安くなる傾向があります。タイヤ1本あたり税込1,320円程度、4本で約3,000~4,000円が相場といわれています。
バランス調整が必要なときの交換工賃
タイヤ交換の際にバランス調整が必要な場合、タイヤ1本あたり税込1,100円程度が必要です。バランス調整は、タイヤの回転時に発生する振動を抑制し、ハンドル振動や車体の揺れを防止する効果や、タイヤの偏摩耗を防止することで、タイヤの寿命を延ばす効果があります。
タイヤ交換の持ち込みはどこで対応可能?

タイヤ交換の持ち込みは、さまざまな店舗で対応しています。店舗によってサービス内容や料金が異なるため、自身のニーズに合った店舗を選択することが重要です。
ガソリンスタンドを活用する
ガソリンスタンドは立地のよさと手軽さが特徴です。予約なしの当日対応が可能な場合もあり、急なタイヤ交換にも対応できる便利さがあります。ただし、混雑時は待ち時間が発生することもあるので注意しましょう。
また、給油やオイル交換などの他のメンテナンスと同時に依頼することも可能です。工賃は比較的安価に設定されていることもありますが、店舗によって料金体系が異なるため、事前に確認しておきましょう。
各メーカーディーラーに持ち込む
ディーラーでは、高い技術力と充実した設備でタイヤ交換に対応しています。メーカー認定の整備士が作業を担当しており、車種ごとの特性を熟知しているため、安心して作業を任せられるのが魅力です。また、タイヤ交換に関する適切なアドバイスも受けられます。
また、作業後の不具合にも迅速に対応してくれる店舗もあります。タイヤ交換後の違和感や振動などの症状がある場合、無償で点検や調整のサービスを受けられることも。ただし、工賃は他の店舗と比べて20〜30%程度高めに設定されていることが多いようです。
カー用品店へ依頼する
カー用品店は、タイヤ交換以外のカー用品の相談や購入もできる利便性があります。タイヤ交換と同時にホイールやタイヤ関連用品の購入も可能です。タイヤの保管サービスやメンテナンスパックなど、便利なオプションが用意されている店舗もあるので、交換以外のサービスも同時に受けたい人におすすめです。
一方、さまざまなサービスに対応しているので、来客数が多く混雑している可能性があります。混み合う時期は予約が取りづらく、作業までに時間がかかることも考慮しておきましょう。
タイヤ専門店を利用する
タイヤ専門店は、タイヤに関して最も専門的なサービスを有する店舗といってよいでしょう。
熟練した技術を持つスタッフが在籍しており、タイヤチェンジャーや専用工具を完備している場合も多いので、一般的な整備店では対応が難しいサイズのタイヤ交換にも対応しています。そのため、希少な輸入車や特殊なホイールサイズの車両でも、安心して作業を依頼できます。
地域によっては近隣に店舗がない場合もあるため、急を要する場合などには不向きかもしれません。
車種別・持ち込みタイヤ交換の相場

タイヤ交換を持ち込み依頼する際、車種によって費用の相場が変わることがあります。乗用車からバイク・原付まで、相場を確認しましょう。
軽自動車・コンパクトカー
軽自動車やコンパクトカーは、標準的なサイズのタイヤを使用するため、比較的安価な料金設定になっています。タイヤ交換のみの基本工賃は、1本あたり1,000円から1,500円が標準的な料金です。作業時間は4本で30分から45分程度の場合がほとんどでしょう。
4本セットでの作業料金は8,000~12,000円が一般的な価格帯です。セット料金を設定している店舗では、単品で依頼するよりも割安になることが多くなっています。また、4本同時に交換することで、タイヤの摩耗状態を均一に保て、車両の安定性も向上します。
ミニバン・SUV
ミニバンやSUVは車両が大きく、タイヤサイズも大きいため、標準的な乗用車より高めの料金設定になる傾向があります。タイヤ交換のみの基本工賃は、1本あたり1,500円から2,000円です。タイヤが大きく重いため、作業時間は4本で45分から60分程度かかると考えておきましょう。特殊な工具や設備が必要となることもあり、作業料金が割増になる場合もあります。
4本セット作業の場合、12,000~16,000円が一般的な価格帯です。タイヤの大きさや重量により、作業に時間がかかるため、軽自動車やコンパクトカーと比べて3,000円から4,000円程度高くなります。ただし、セットで交換することで、タイヤの性能を最大限に発揮させられ、乗り心地や安全性の向上にもつながります。
バイク・原付
二輪車のタイヤ交換は、四輪車とは異なる専門的な技術が必要となります。タイヤの構造や取り付け方法が車両によって大きく異なるため、作業料金も車種によって変動します。フロントタイヤの交換では、基本工賃として3,000~4,000円が相場です。この料金には、ホイールの取り外しからタイヤ交換作業、バランス調整、ホイールの取り付け、そしてブレーキの確認まで、すべての作業を含んでいる場合もあります。
リアタイヤの交換は、基本工賃が3,500~4,500円とフロントより高めに設定されている傾向があります。これは、リアタイヤが駆動系との関連が深いためです。チェーン調整やスプロケットの確認、アライメント調整、駆動系の動作確認など、より多くの確認作業が必要となり、そのための費用と考えてよいでしょう。
前後セットでの交換では、基本工賃として6,000~10,000円が相場となっています。セットで交換することで、前後タイヤの性能バランスが保てるだけでなく、作業時間も効率的に短縮できることがあります。
二輪車も普通車と同様、持ち込みで交換依頼をする場合は工賃が高めになる場合が多いので、事前に確認しておきましょう。
持ち込みタイヤ交換に関するよくある質問

タイヤ交換を持ち込みで依頼する際の、よくある質問についてまとめました。
当日予約は可能?
タイヤ交換の当日予約については、店舗の種類によって対応が大きく異なります。ガソリンスタンドでは比較的柔軟に対応してもらえる場合が多く、空き状況によっては当日でも受け付けてくれる店舗も見つけやすいでしょう。ただし、朝の通勤時間帯や夕方の帰宅時間帯など混雑時は避ける方が無難です。
ディーラーやタイヤ専門店、カー用品店では、店舗ごとに対応が異なります。混雑していなければすぐに対応してくれることもありますが、予約を基本としている場合も多いので、事前に電話などで確認しておくことがおすすめです。
タイヤ交換にかかる時間の目安は?
タイヤ交換の所要時間は、車種や作業内容によって大きく異なります。標準的な乗用車の場合、4本交換でバランス調整なしの場合は30~45分程度が作業時間の目安です。バランス調整を含む場合は、45分から60分程度の時間が必要といわれています。
ホイール付きのタイヤ交換は、比較的短時間で済みます。タイヤとホイールの組み付け作業が不要であるため、4本の交換作業が20~30分程度で完了するでしょう。ただし、作業時間は店舗の混雑状況や整備士の人数によっても変動することがあります。
大型車両やスポーツカーなど特殊な車種の場合は、時間がかかることを考慮しておきましょう。ミニバンやSUVは、タイヤが大きく重いため、標準的な乗用車より15分から20分程度余分に時間がかかります。また、ランフラットタイヤなど、特殊な構造のタイヤも、通常より作業時間が長くなる傾向にあります。
持ち込みタイヤの保管サービスは?
タイヤ交換をした際、タイヤの保管サービスを提供してくれる店舗もあります。温度と湿度が管理された専用の倉庫があり、タイヤの劣化を最小限に抑える環境で次のシーズンまでタイヤを保管してくれるサービスです。
料金は店舗やタイヤの種類によって異なり、4本セットで1年の保管で6,000~20,000円と料金には幅があります。預かり時にタイヤのチェックをしてくれる店舗などもあるので、料金やサービスは事前にしっかり確認しておくとよいでしょう。
タイヤ交換を持ち込み依頼について知っておこう
自分のタイヤを持ち込んで、店舗で交換を依頼する際に知っておきたいことについてまとめました。タイヤ交換を持ち込み依頼する場合、好みのタイヤが選べたり、ネット通販等で安く購入したりすることもできるメリットがあります。一方で、店頭でタイヤを購入して交換を依頼するより工賃は高めになる傾向があるので、注意が必要です。
タイヤ交換を持ち込み依頼する際は、料金の相場や対応店舗の特徴などを把握しておきましょう。交換以外のサービスを行っている店舗もあるので、事前にチェックしておくと安心ですね。