装着率トップのブリザックとは?価格や歴代の違いについて解説!

冬になると雪道や路面凍結での安全性を考える必要がありますが、そこで大切になってくるのが、スタッドレスタイヤ選びですが、みなさんはどこのメーカーを装着していますか。
スタッドレスタイヤの中でもとくに注目されているのが、ブリヂストンの「ブリザック」。積雪が多い地域の装着率トップの「ブリザック」が長く支持されている理由には何があるのでしょうか。
この記事では、そのような長く支持されている「ブリザック」の歴史や価格について紹介します。
リーズですが、誰もが知っているタイヤメーカーではないでしょうか。
ブリザックとは?

積雪が多い北海道や北東北主要5都市での装着率が23年連続トップで高い氷雪上性能で、冬道の安心安全を守り続けているタイヤです。
昔は、スパイクタイヤが主流でしたが、道路の粉瘤の影響で、スパイクの付いていないスタッドレスタイヤに変わっていき、そのスパイクタイヤに代わる新しいタイヤとして、スタッドレスタイヤのコピーに「発砲ゴムで、ハイグリップ」という言葉を用いて、世界初の技術であるスタッドレスタイヤに発砲ゴムを採用しました。
現在も発砲ゴムの技術は進んでおり、スタッドレスタイヤといえば、ブリザックと言われるまでに成長しました。
歴代のブリザック

ブリザックは30年の歴史があり、これまでに発砲ゴムの進化やさまざまなテクノロジーの採用で、冬道の安心安全なカーライフを追求しています。
ここでは、ブリザックの歴史とテクノロジーについて紹介します。
現在ブリザックの種類展開は3種類です。
VRX2 | VRX3 | DM-03 |
乗用車 | 乗用車、SUV | SUV専用 |
発砲ゴムの進化
- 1988年PM-10発砲ゴム
- 2013年VRXアクティブ発砲ゴム
- 2017年VRX2アクティブ発砲ゴム2
- 2021年VRX3フレキシブル発砲ゴム
「発砲ゴム」とは、ゴム内部にある「多くの気泡」と「太い水路」を作ることで、路面とタイヤの間にできた水膜を取り込んで排出する、ブリヂストンが独自で開発した技術です。
タイヤが滑る原因である水膜をうまく除去することで、凍結路面でもしっかり「止まる」「曲がる」が安定します。
アクティブ発砲ゴムとは?
VRX2に採用されている「アクティブ発砲ゴム2」は、水路の表面を親水性素材でコーティングすることで、より水が入り込みやすくなり、タイヤの滑る原因である、水膜を積極的に除去するのが、アクティブ発砲ゴムです。
路面の密着性が上がったことで、さらに滑りにくくなりました。
フレキシブル発砲ゴムとは?
VRX3に採用されている「フレキシブル発砲」は、水路の断面形状を楕円形に変更したことで、さらに吸収力が向上したのが「フレキシブル発砲」です。
接地テクノロジー
トレッドパタン
従来品に比べてサイプ間隔を適正化し、ブロック剛性を向上し、ブロックの倒れこみをおさえ接地性がアップになりました。
Wシェイプブロック
路面を引っかくとらえるの両機能をバランス良く向上しました。
引っかきテクノロジー
マルチアングルグルーブ
横溝を従来より増やし、雪をつかむ、氷を引っかく機能を強化し、氷雪状での力強いグリップ力を発揮します。
除水テクノロジー
マイクロテクスチャー
トレッド面に施した微細な凸凹が、路面の水膜を効果的に除去し、氷上性能を発揮します。
非対称サイド形状
ふらつきを軽減し、高い安定性を発揮します。氷雪路だけでなく、乾いた路面での走行も安心です。
VRX2とVRX3の違い

ブリザックシリーズから新しく販売されたVRX3ですが、従来モデルのVRX2と何が変わったのでしょうか。
気になるそれぞれの特徴と価格をまとめてみたので参考にしてみてください。
VRX3の特徴
ブリザック史上で高い性能の氷上性能120%に到達したVRX3はVRX2の性能をさらに向上させたもので、フレキシブル発砲ゴムを採用し、さらに3つの性能が向上しました。
- ライフ性能
- 氷上性能
- 効き持ち性能
ライフ性能
まず、VRX3のサイズ展開は12インチ〜21インチで、軽自動車からSUVミニバンまで幅広い車種に対応しています。
ブロックサイズの均等化により、局地的な接地圧の集中を抑制、気につながる接地で滑りを低減した新ドレッドパタンにより、摩耗ライフが17%向上しました。
氷上性能
フレキシブル発砲ゴムやマイクロテクスチャーという、トレッド表面に微細な凸凹が、路面の水膜を除去することで、氷上性能を発揮します。
また、VRX3から突起や端止めにより、接地路面内への水流の回り込みを抑えるパタンに改良し、地面との接地が向上し、氷上性能が20%向上しました。
効き長持ち性能
フレキシブル発砲ゴムの採用によって、効き長持ち性能が向上しました。
フレキシブル発砲ゴムは、ゴム部分に分子量の多い、ロングステイブルポリマーが配合されているので、経年により抜けにくいので、柔らかさを維持できます。
気泡によりゴムが柔らかく、表面が凸凹の氷雪路面でもしっかり接地して滑りにくく、また4年使用しても性能が落ちにくくなっています。
VRX2の特徴
VRX2は、さまざまな冬道でもしっかり止まる、曲がるより安心の総合性能で、日本最大級の車SNSサイト「みんカラ」に殿堂入りし、2018年~2022年みんカラパーツオブザイヤー年間大賞、タイヤスタッドレス部門で連続1位を獲得しているの信頼と実績のあるスタッドレスタイヤです。
VRX2は従来品のVRXと比較すると3つの性能が向上しました。
氷上性能
VRX2のサイズ展開は、12インチ〜19インチでSUV以外の車種に対応しています。
タイヤが滑る原因である、路面の水膜を積極的には異常するアクティブ発砲ゴムがさらに進化し、凍結路面でもしっかり止まる、曲がる氷上性能が10%短縮しました。
またグリップ力を発揮させるために「非対称パタン」も進化し、剛性を向上させたブロックが、路面とタイヤの接地面積を最大化することで、さらにグリップ力を向上させました。
摩耗性能
摩耗ライフが22%向上したことで、ロングライフで経済的になりました。
静粛性能
発砲ゴムによる吸音機能を活かし、静粛性も31%低減し、静かな車内空間を実現させました。
価格の比較
12インチ | 13インチ | 14インチ | 15インチ | 21インチ | |
VRX3 | 約5万円~6万2千円 | 約6万円~8万5千円 | 約7万5千円~11万8千円 | 約7万円~16万円 | 約540000円 |
VRX2 | 約5万円 | 約6万円~8万円 | 約7万3千円~11万8千円 | 約9万円~15万円 | 約29万円 |
※4本セット+取付のおおよその値段
軽自動車で装着する主なサイズの12インチから15インチの価格は、5万円〜16万円となっており、インチ数によって値段も変わるので、軽自動車であっても価格は高くなります。
VRX2とXG02の違い

ブリヂストンのXG02を初めて聞いた方もいるのではないでしょうか。これは、ブリヂストンが出している北米向けに製造されたスタッドレスタイヤです。
では、日本向けに製造されたVRX2とXG02はどのような違いがあるのでしょうか。そこで、XG02とVRX2の大きく違うところがいくつかあるのでまとめてみました。
製造国 | 中国 | 日本 |
価格(15インチの場合) | 4万5千円~ | 9万円~ |
設計思考 | 北米向け | 日本の冬道 |
トレッドパタン | VRX2同様 | 最新非対称パタン |
ゴム配合 | 標準的なゴム | アクティブ発砲ゴム2 |
性能 | 一般的な氷上性能 | 路面凍結でもグリップが効く氷上性能 |
耐久 | 標準的な耐久性能 | 長期使用でも性能維持が高い |
静粛 | 標準的な静粛性 | 高い静粛性 |
速度記号 | S(180km) | Q(160km) |
XG02は海外向けに製造されたタイヤで、日本ではあまりなじみがなく、ブリヂストン公式ホームページにも載っておらず、口コミも少ないタイヤです。
XG02は使用しているゴムが違うので、VRX2やVRX3の性能とは違い氷上性能に特化していませんが、一般的な冬道なら問題なく使用できます。
また、最新のVRX3やVRX2に比べると価格は安く、約3万円の違いがあるので費用を抑えたい方にはおすすめですが、より安全面を考えるならVRX2やVRX3をおすすめします。
DM-V3とは?

みなさんはブリザックのDM-V3を聞いたことがありますか。
DM-V3は、SUV専用のブリザックタイヤで、冬道でも力強さと安心感があり、VRX3よりも雪道性能が高く、雪山での走行が多い方や雪道でのSUVの走破性の高さを積極的に発揮させるような場面が場合には、DM-V3を選ぶと良いでしょう。
DM-V3のサイズ展開は、15インチ〜22インチで約9万円〜33万円で購入できます。
VLとは?

これまで軽自動車やSUV、ミニバンなどのブリザックの製品を紹介しましたが、ブリザックにはバン、小型トラック、バス用専用のタイヤがあります。
商用車でも安全安心に走行できるように、ブリザック史上最も効き長持ちを追求したVL10が製造されました。
長持ち
バン専用パタンの開発により、接地面積アップとブロック剛性が向上し、パタンの変形を抑え、摩耗の原因を抑制することで、ロングライフを実現しました。
除水
新配合ゴムを採用したことで、コンパウンド内のミクロ水路と気泡を増加させ、氷雪路での力強いグリップ力を発揮します。
ブリザックの寿命

「評判の良いブリザックなら、寿命は長いのかな?」と考える方はいるのではないでしょうか。
しかし、メーカー問わずタイヤの寿命は同様で、スタッドレスタイヤの寿命を見分けるポイントは下記の4つが挙げられます。
- 使用年数
- 走行距離
- ひび割れ
- 残り溝の深さ
使用年数
タイヤのゴムは、雨風や紫外線、また時間が経つとともに劣化していきます。
一般的にタイヤの寿命は4〜5年とされていますが、使用年数に関わらず、使用状況や保管状況によっては5年経たずに、タイヤ交換する場合もあります。
走行距離
一般的に走行距離が3万kmを超えるとタイヤ交換を検討しましょう。
しかし、運転方法や、道路状況によって3万㎞を迎えるまでに、摩耗する可能性があるので、定期的に点検すると良いでしょう。
ひび割れ
タイヤの寿命は、見た目でも判断できます。
その方法は、目視でタイヤにヒビ割れがないか確認する方法で、ひび割れを放置しているとバーストする危険性があり、大きな事故につながります。
そのため、タイヤの側面や、溝に亀裂が入っていないか、定期的に確認すると良いでしょう。
残り溝の深さ
タイヤの寿命は、スリップサインとプラットフォームで判断しますが、スタッドレスタイヤは、プラットフォームで判断します。
まずスリップサインは、サマータイヤの寿命を判断するもので、タイヤ側面に三角形のマークが刻印されています。
スリップサインは、残り溝が1.6mm以下になると現れ、タイヤには9か所設けられていますが、1つでもスリップサインが現れたら運転することはできないので、タイヤ交換をしなければなりません。
スタッドレスタイヤは新品時から50%以上の摩耗があると、プラットフォームと呼ばれるタイヤのブロックの間にギザギザした突起がでてくるので、プラットフォームがブロックの高さに近づいたら、タイヤの寿命になります。
使用しない間の保管方法

使用しない間の保管方法も大切になります。
タイヤの保管方法は、基本的に紫外線や雨風が当たらない涼しい冷暗所が良いでしょう。
また、ホイール付きで保管する場合は空気圧を半分に下げて、横積みに重ねて置き、ホイールを外して保管する場合は、縦積みで保管しましょう。
ブリザックはどこで購入できる?

タイヤは、基本的にガソリンスタンドやカー用品店、タイヤ専門店で購入でき、近年では、ネットで購入する方も多くいます。
実物を見て購入したい方やすぐに取り付けてほしい場合は店舗で購入することをおすすめします。
また、店舗による時間がない方や、少しでも安く購入したい方は、ネットでの購入がおすすめです。
しかし、店舗によっては取り扱っていない場合があるので事前に確認すると良いでしょう。
ブリザックが人気の理由
ブリザックが人気の理由は、独自で開発した発砲ゴムによって、冬道の路面凍結でのブレーキ性能が向上し、摩耗性能も向上したことで経済的にも優しくなりました。
冬の雪道は安全面を考える方がほとんどです。
そのため、安心安全を考え、さらに進化を続けるブリザックを支持する方が多いのではないでしょうか。